Bartók pizzicato
バルトーク・ピッツィカート
意味
強くはじき上げるピッツィカート
解説
弦を指で垂直につまみ上げ、指板(指押さえ)に強く叩きつけます。「パチン」という鋭い打撃音が発生します。
音楽用語辞典 & チューナー・メトロノーム
バルトーク・ピッツィカート
強くはじき上げるピッツィカート
弦を指で垂直につまみ上げ、指板(指押さえ)に強く叩きつけます。「パチン」という鋭い打撃音が発生します。
バルトーク・ピッツィカートは、弦を指で強くつまみ上げて離し、指板に叩きつけるようにして鋭い打撃音を出す奏法です。
通常のピッツィカートは弦を横方向にはじきます。この奏法では弦を垂直方向に引き上げて離すため、弦が指板に当たり、「パチン」という打撃音が加わります。音程は保たれますが、それに強い打撃の要素が重なります。
音符の上に、円の上部に短い縦線を付けた記号(+ の上半分のような形)で示されます。この記号はバルトークの作品で用いられ、その名で呼ばれるようになりました。スナップ・ピッツィカートという呼び方もあります。
強い力で弦を引くため、弦を傷める可能性があります。また、力任せに行うと音程が上がったり弦が指板に当たり続けて雑音になったりします。引き上げる高さと離す速さで打撃の強さを調整します。この奏法は音量が大きくなるため、アンサンブルの中での位置づけを確認しておく必要があります。
弦楽四重奏
全パートがこの奏法を用いる楽章では、各奏者の打撃音の強さと引き上げる角度をそろえておかないと、揃った打楽器的な質感ではなく、ばらついた雑音の集まりに聞こえてしまいます。
バルトーク「弦楽四重奏曲第4番」第4楽章(1928年)
全パートがこの奏法だけで演奏される楽章で、この技法が初めて明確に用いられた例として知られます。バラライカやツィンバロムの一団が村の情景を彩っているかのような響きが特徴です。