🎵 おんがく手帳

1000語以上の音楽用語辞典 & チューナー・メトロノーム

← 辞典にもどる
-

Tenuto

テヌート

奏法 🌐 イタリア語

意味

音の長さを十分に保って

解説

指定された音符の長さを最後までしっかりと、わずかな重みをかけて響かせます。言葉を強調するように大切に弾くのがコツです。

Tenuto は tenere(保つ)の過去分詞で、「保たれた」。音符の上下に置かれた短い横線で示され、その音を十分な長さで保つことを求めます。

長さと重み、どちらの指示か

tenuto には二つの解釈があります。一つは「書かれた音価をいっぱいに使う」という長さの指示。もう一つは「その音に重みを置く」という強調の指示です。実際にはこの両方が同時に求められることが多く、どちらの比重が大きいかは文脈で判断します。前後が staccato の中の tenuto なら長さが、平坦な流れの中の tenuto なら重みが主目的だと考えると、大きく外しません。

テンポは変えない

tenuto を「その音を長く延ばす」と受け取ると、テンポが崩れます。あくまで書かれた音価の範囲内でいっぱいに保つのであって、フェルマータのように音価を超えて延ばす指示ではありません。tenuto のたびにテンポが緩んでしまう場合は、長さではなく発音の仕方で重みを表現するほうが、音楽が停滞しません。

演奏のヒント

ピアノ

鍵盤を底まで保ち、次の音の直前まで離しません。重みは打鍵の深さで、長さは離すタイミングで作ります。

弦楽器

弓を最後まで使い切ります。圧をかけるより弓速を保つほうが、重みが自然に出ます。

管楽器

音の終わりを息で細らせず、最後まで支えます。次の音の直前まで音量を保つのが要点です。

混同しやすい用語

この指示が使われる曲

ブラームス 間奏曲 作品118-2

旋律の要所に置かれた tenuto が、テンポを崩さずに重みを作っています。

❤️ 関連する奏法用語

← 辞書のトップへ戻る