Pizzicato
ピッツィカート
意味
弦を指ではじく
解説
弓を使わず、右手の指で弦をはじいて短く鋭い音を出します。チェロやコントラバスでは、ジャズのようなウォーキングベースの基盤になります。
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ピッツィカート
弦を指ではじく
弓を使わず、右手の指で弦をはじいて短く鋭い音を出します。チェロやコントラバスでは、ジャズのようなウォーキングベースの基盤になります。
Pizzicato(pizz.)は pizzicare(つまむ)から来た語で、弓を使わず指で弦をはじく奏法。弦楽器の音色を根本から変える指示です。
弓で弾いた音は持続しますが、はじいた音は鳴らした瞬間から減衰していきます。この違いは音楽の設計に直結します。pizz. の旋律では音が伸びないため、フレーズのつながりは音そのものではなく、音と音の間隔と音量の配分で作る必要があります。長い音符が書かれていても実際には響きが消えるため、その空白をどう扱うかが表現になります。
指板寄りをはじくと柔らかく丸い音、駒寄りをはじくと硬く鋭い音になります。また、指の腹ではじくと太く、爪に近い部分だと明るくなります。楽譜には位置の指定がないことがほとんどなので、曲の性格に合わせて演奏者が選びます。同じ pizz. でも、この選択で印象がまったく変わります。
arco(弓に戻す)との切り替えには物理的な時間が必要です。楽譜上で pizz. の直後に arco が来る場合、その持ち替えが間に合うかを必ず確認してください。間に合わない場合は、直前の音を少し early に切り上げるか、運指を変えて対応します。合奏では全員のタイミングをそろえておく必要があります。
弦楽器
弓を持ったまま人差し指ではじくのが標準です。速い箇所では複数の指を使い分けます。
コントラバス
弦が太いため、指の側面を使って弦を横に引くように弾くと、太く豊かな音が出ます。
ピアノ
該当しませんが、pizz. を模した音色を求められることがあります。打鍵を速く浅くし、ペダルを外すと近づきます。
チャイコフスキー 交響曲第4番 第3楽章
弦楽器全体が pizzicato で通される、この奏法の代表的な楽章です。
ドリーブ「シルヴィア」より「ピッツィカート」
曲名そのものが奏法。減衰する音でどう旋律を作るかの見本です。