Fermata
フェルマータ
意味
ほどよく延ばす、一時停止
解説
イタリア語で「停留所」。時間の流れを一時止め、その音の余韻や緊張感を十分に味わうための記号です。
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フェルマータ
ほどよく延ばす、一時停止
イタリア語で「停留所」。時間の流れを一時止め、その音の余韻や緊張感を十分に味わうための記号です。
Fermata は fermare(止める)から来た語で、記号としては「ほどよく延ばす」。どのくらい延ばすかは書かれておらず、演奏者に委ねられています。
慣習的な目安として、書かれた音価の1.5倍から2倍程度とよく説明されますが、これは出発点にすぎません。実際には、その音が何のためにあるかで決まります。緊張を高めるためのフェルマータなら長く、単に呼吸を整えるためなら短く。アンサンブルでは指揮者や第一奏者が決め、全員がその判断に合わせます。独奏であっても、なんとなく延ばすのではなく、長さを決めてから弾いてください。
フェルマータは音符だけでなく休符の上にも置かれます。この場合は「沈黙を延ばす」という指示になり、音楽的にはむしろこちらのほうが難しい場面が多くなります。沈黙が続くあいだも音楽は進行しているという意識を保てるかどうかで、印象がまったく変わります。また、小節線の上に置かれた場合は、その区切りでの間を意味します。
曲の最後や楽章の終わりに置かれたフェルマータは、長さの指示であると同時に、次に何が起こるかを示す合図でもあります。attacca(切れ目なく次へ)が続く場合は、延ばしたあと余韻を残さずに進みます。逆に楽章が終わる場合は、音が消えたあとの静寂までが演奏の一部です。
ピアノ
減衰する楽器なので、延ばしすぎると音が消えます。聞こえなくなる前に次へ進むのが原則です。
弦楽器
弓が足りなくなったら返して構いませんが、返す位置を全員でそろえないとアンサンブルが崩れます。
管楽器
息が続く範囲で長さを決めます。苦しくなってから切ると音が濁るため、余裕を残した設計を。
ベートーヴェン 交響曲第5番 第1楽章
冒頭の動機に置かれたフェルマータの長さが、曲全体の性格を決めてしまいます。
バッハ コラール
各フレーズの終わりのフェルマータは、歌詞の句読点として機能しています。