Dolce
ドルチェ
意味
甘く、優しく、柔らかに
解説
お菓子のような甘さだけでなく、角の取れた温かい響きを要求します。愛する人に語りかけるような、親密な場面で使われます。
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ドルチェ
甘く、優しく、柔らかに
お菓子のような甘さだけでなく、角の取れた温かい響きを要求します。愛する人に語りかけるような、親密な場面で使われます。
Dolce は「甘く」。音量ではなく音色の指示で、砂糖の甘さというより「角のないやわらかさ」に近い言葉です。
イタリア語 dolce は「甘い」のほか「穏やかな、優しい」も意味します。強弱記号ではないため、dolce だからといって弱くする必要はありません。求められているのは、アタックが柔らかく、倍音のとがりが少ない音です。実際には p や mp と併記されることが多いのですが、それは音量の指示が別に書かれているということであり、dolce 自体は音量に触れていません。
dolce を意識するあまり、テンポを緩めたり、過剰なルバートをかけたりすると、甘いというより粘ついた演奏になります。dolce は表情を足す指示ではなく、音の質を変える指示だと考えてください。テンポとリズムは保ったまま、音の入り方だけを変える。この切り分けができると、上品な dolce になります。
ピアノ
打鍵の速度を落とし、指の腹で鍵盤を押します。指先を立てると硬い音になります。
弦楽器
弓を指板寄りに移動させ、圧を減らします。ビブラートはやや広めでゆっくりが合います。
管楽器
タンギングを弱く、あるいは省いて息だけで発音します。音の立ち上がりの角を落とすのが要点です。
ショパン ノクターン 第20番 嬰ハ短調(遺作)
冒頭の旋律が、甘さと節度のバランスを試されます。
シューマン「子供の情景」より「トロイメライ」
過度な甘さに傾かず音色だけで dolce を作る、良い練習になります。