Appassionato
アパッショナート
意味
熱情的に、情熱を込めて
解説
魂を揺さぶるような深い熱量。溢れんばかりの感情を力強い音色と豊かなヴィブラートで表現します。
1000語以上の音楽用語辞典 & チューナー・メトロノーム
アパッショナート
熱情的に、情熱を込めて
魂を揺さぶるような深い熱量。溢れんばかりの感情を力強い音色と豊かなヴィブラートで表現します。
Appassionato は「熱情的に」。passione(情熱)から来た語で、感情を抑えずに解き放つことを求めます。ただし、乱れることとは違います。
appassionato を「思い切り弾く」と受け取ると、テンポが走り、音が荒れ、結果として何を表現したいのか伝わらなくなります。熱情が伝わるのは、強い感情が枠の中で抑えきれずに溢れているように聞こえるときです。つまり枠、すなわちテンポとリズムの骨格が保たれていることが前提になります。骨格が崩れると、熱情ではなく単なる混乱として受け取られます。
熱情の印象を作るのは、絶対的な音量ではなく変化の幅です。強い箇所を大きくするだけでなく、弱い箇所を十分に抑えることで、幅が広がります。最も熱く聞かせたい箇所の直前を意識的に引くと、そこへ到達したときの効果が跳ね上がります。
ピアノ
腕の重さを使い、指で叩かないこと。力任せに弾くと音が硬くなり、熱ではなく雑音になります。
弦楽器
ビブラートを速く広くしすぎると不安定に聞こえます。弓速で熱を作るほうが確実です。
管楽器
息の圧を上げすぎるとピッチが乱れます。量を増やしつつ支えを保つ配分が必要です。
ベートーヴェン ピアノソナタ第23番「熱情」
出版社が付けた副題ですが、枠の中で熱が渦巻く構造がこの語をよく表しています。
ブラームス ヴァイオリン・ソナタ第3番 第1楽章
抑制された記譜の中で熱情を作る、appassionato の実践的な例です。