Harmonic minor
わせいてきたんおんかい
意味
和声的短音階
解説
自然短音階の第7音を半音上げた音階。主音へ強く引き寄せられる導音が生まれ、短調でも属七の和音が使えるようになります。その代わり第6音と第7音のあいだが1音半に広がり、独特のエキゾチックな響きが生じます。
音楽用語辞典 & チューナー・メトロノーム
わせいてきたんおんかい
和声的短音階
自然短音階の第7音を半音上げた音階。主音へ強く引き寄せられる導音が生まれ、短調でも属七の和音が使えるようになります。その代わり第6音と第7音のあいだが1音半に広がり、独特のエキゾチックな響きが生じます。
和声的短音階は、自然短音階の第7音を半音上げた音階です。イ短調ならソ♯を使います。名前に「和声的」と付くのは、和音の要求から生まれた形だからです。
自然短音階では第7音と主音のあいだが全音離れているため、主音へ向かう引力が弱くなります。第7音を半音上げると主音の半音下に来て導音になり、主和音へ帰る力が生まれます。同時に、属音を根音とする和音が長三和音になり、属七の和音が使えるようになります。短調でも属和音による決着が可能になるのは、この操作の結果です。
第7音を上げると、第6音と第7音のあいだが1音半(半音3つ)に広がります。イ短調ならファとソ♯のあいだで、これは増2度と呼ばれる音程です。この広い跳躍が、和声的短音階に独特の響きを与えています。歌うには不自然な幅であるため、旋律としては扱いにくく、その解決策として旋律的短音階が用いられます。
短調の曲で第7音に臨時記号のシャープが付いているのは、和声的短音階の音を使っているためです。調号には含まれず、必要な箇所ごとに臨時記号で書かれるのが慣習です。イ短調の楽譜でソ♯が繰り返し現れるのは作曲者の気分ではなく、その箇所が属和音を経由していることの表示です。
共通
第6音と第7音(増2度)の跳躍がこの音階特有の響きを作ります。ゆっくりこの2音だけを繰り返し弾いて耳に馴染ませます。
バッハ「トッカータとフーガ ニ短調」
和声的短音階の増2度が生む緊張感が、曲の劇的な性格を支えています。