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Dur

ドゥア

理論 🌐 ドイツ語

意味

長調

解説

Major。明るい響きの基盤。

Dur はドイツ語で「長調」。ラテン語の durus(硬い)に由来します。この語源は、♭ と ♮ という記号の形の由来にも直結しています。

「硬い」と「柔らかい」

中世の音楽理論では、B の音に高いものと低いものの2種類がありました。高いほう(現在の B♮)を b durum(硬い B)、低いほう(現在の B♭)を b molle(柔らかい B)と呼び分けます。durum はラテン語で硬い、molle は柔らかいという意味です。ここから長調を Dur、短調を Moll と呼ぶドイツ語の用語が生まれました。

記号の形の由来

b durum は角ばった b の字で書かれ、これが現在のナチュラル記号(♮)とシャープ記号(♯)の形になりました。b molle は丸い b の字で書かれ、これがフラット記号(♭)になりました。フラット記号が小文字の b に似ているのは偶然ではなく、実際に b の字だったためです。

調名での使い方

ドイツ語では音名と組み合わせて調名を作ります。C-Dur(ハ長調)、G-Dur(ト長調)、Cis-Dur(嬰ハ長調)という形です。短調は Moll を使い、c-Moll(ハ短調)のように書きます。長調は音名を大文字、短調は小文字で始める慣習があります。

英語・イタリア語との対応

英語では major / minor、イタリア語では maggiore / minore、フランス語では majeur / mineur を使います。これらはラテン語の major(より大きい)・minor(より小さい)に由来し、3度音程の大小を指しています。ドイツ語だけが硬い・柔らかいという別の系統の語を使っている点が特徴です。

演奏のヒント

共通

ドイツ語圏の作曲家の自筆譜や初版譜を参照するときは、調名の大文字・小文字(長調・短調の区別)まで正確に読み取ると、写譜や校訂で取り違えを防げます。

混同しやすい用語

この指示が使われる曲

バッハ「平均律クラヴィーア曲集」第1巻 前奏曲第1番

ハ長調(C-Dur)で書かれた、この調で最も広く知られる作品の一つです。

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