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p

Piano

ピアノ

強弱 🌐 イタリア語

意味

弱く

解説

穏やかな音色。イタリア語で「平らな」という意味もあり、尖ったところのない、落ち着いた柔らかな響きを要求されます。

Piano は「弱く」。ただしイタリア語の原義は「平らな」「なだらかな」で、音量の小ささよりも、角の取れた穏やかさを指す言葉でした。楽器のピアノもこの語に由来します。

「小さい」ではなく「平ら」

イタリア語の piano は日常語では「平らな」「ゆっくりした」「静かな」を意味します。強弱記号としての p が求めているのは、音を小さくすることそのものではなく、尖ったところのない落ち着いた響きです。この違いは実際の音に表れます。単に鍵盤を浅く弾いたり、弓の圧を抜いたりして音量だけ落とすと、芯のない頼りない音になります。求められているのは、密度は保ったまま角を丸めた音です。

楽器名 piano の由来

ピアノという楽器の正式名は pianoforte(ピアノフォルテ)で、これは「弱くも強くも出せる楽器」という意味です。それ以前の主流だったチェンバロは、鍵盤を押す速さを変えても音量がほとんど変わりませんでした。強弱を自在に扱えることが画期的だったため、そのまま楽器の名前になったのです。強弱記号の p と楽器のピアノが同じ語であることには、こうした背景があります。

p は絶対値ではない

p がどのくらいの音量かは、曲・楽器編成・会場によって変わります。判断の基準は「その曲の中で f がどのくらいか」であり、その相対関係のほうが重要です。オーケストラの中の p と、独奏曲の p はまったく違う音量です。まず曲全体でいちばん強い箇所といちばん弱い箇所を決め、その幅の中に各記号を配置していくと、破綻しません。

演奏のヒント

ピアノ

鍵盤を浅く弾くと音が痩せます。深さは保ったまま、下ろす速度を落とすと、小さくても芯のある音になります。

弦楽器

弓の圧を抜くだけだとかすれます。圧を減らすと同時に駒に近づけると、密度を保ったまま音量が下がります。

管楽器

息の量を減らすとピッチが下がりやすくなります。息のスピードは保ち、量だけを減らす意識で。

混同しやすい用語

この指示が使われる曲

ベートーヴェン 交響曲第5番 第3楽章から第4楽章

極限まで抑えた p が長く続くからこそ、第4楽章の開放が効きます。

シューベルト「魔王」

同じ p でも、語り手・父・子・魔王で音色を変える必要があります。p が音量の指示でないことがよく分かる曲です。

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