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Tierce de Picardie

ピカルディの三度

理論 🌐 フランス語

意味

短調の曲を長三和音で終わらせる古い慣習

解説

終止の第3音だけを半音上げ、短調の曲を長調の響きで締めくくる。

Tierce de Picardie(ピカルディの三度)は、短調で書かれた楽曲の終止を、あえて長三和音で締めくくる古い作曲上の慣習。

第3音だけを半音上げる

短調の主和音は本来短三和音だが、その第3音だけを半音上げることで長三和音に変える。楽曲全体は短調の陰影を保ちながら、最後の一音だけが明るく解決するという対比が生まれる。

バロック以前の慣習

ルネサンスからバロック期にかけて広く用いられた終止法で、当時は短三和音の響きが不安定・不完全なものとみなされていたことが背景にあるとされる。「ピカルディ」という地名との結びつきの正確な由来は定かではない。

古典派以降の扱い

18世紀後半になると短三和音自体が不完全とはみなされなくなり、この慣習は徐々に廃れていく。それでも、教会音楽や瞑想的な性格の楽曲の終わりに、救済や解決を象徴する効果として意図的に使われることがある。

演奏のヒント

アンサンブル

それまで短調で進んできた響きが、最後の一音だけ長三和音に変わります。準備なく訪れても唐突にならないよう、その和音に至る直前でわずかにテンポを落とし、変化を聴き手に印象づけると効果的です。

混同しやすい用語

この指示が使われる曲

バッハ「幻想曲とフーガ ト短調」BWV 542

フーガの結尾がピカルディの三度で締めくくられる、この技法の代表例として知られます。

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