Tierce de Picardie
ピカルディの三度
意味
短調の曲を長三和音で終わらせる古い慣習
解説
終止の第3音だけを半音上げ、短調の曲を長調の響きで締めくくる。
音楽用語辞典 & チューナー・メトロノーム
ピカルディの三度
短調の曲を長三和音で終わらせる古い慣習
終止の第3音だけを半音上げ、短調の曲を長調の響きで締めくくる。
Tierce de Picardie(ピカルディの三度)は、短調で書かれた楽曲の終止を、あえて長三和音で締めくくる古い作曲上の慣習。
短調の主和音は本来短三和音だが、その第3音だけを半音上げることで長三和音に変える。楽曲全体は短調の陰影を保ちながら、最後の一音だけが明るく解決するという対比が生まれる。
ルネサンスからバロック期にかけて広く用いられた終止法で、当時は短三和音の響きが不安定・不完全なものとみなされていたことが背景にあるとされる。「ピカルディ」という地名との結びつきの正確な由来は定かではない。
18世紀後半になると短三和音自体が不完全とはみなされなくなり、この慣習は徐々に廃れていく。それでも、教会音楽や瞑想的な性格の楽曲の終わりに、救済や解決を象徴する効果として意図的に使われることがある。
アンサンブル
それまで短調で進んできた響きが、最後の一音だけ長三和音に変わります。準備なく訪れても唐突にならないよう、その和音に至る直前でわずかにテンポを落とし、変化を聴き手に印象づけると効果的です。
バッハ「幻想曲とフーガ ト短調」BWV 542
フーガの結尾がピカルディの三度で締めくくられる、この技法の代表例として知られます。