Ambient
アンビエント(環境音楽)
意味
空間に溶け込み、意識を邪魔しない音楽
解説
ブライアン・イーノが提唱。聴いても聴かなくても良い、空間の雰囲気を豊かにするための音の風景です。
音楽用語辞典 & チューナー・メトロノーム
アンビエント(環境音楽)
空間に溶け込み、意識を邪魔しない音楽
ブライアン・イーノが提唱。聴いても聴かなくても良い、空間の雰囲気を豊かにするための音の風景です。
アンビエントは、空間の雰囲気を作ることを目的とする音楽です。ブライアン・イーノがこの用法を定着させました。
イーノは1978年の《Ambient 1: Music for Airports》に付した文章で、この語の意味を説明しています。そこでは、注意して聴くことも無視することも同じように可能な音楽、という考えが述べられています。つまり聴かせることを強制せず、しかし内容を欠いてもいないという両立を目指すものです。
この考え方は、既存の環境音楽(店舗などで流される音楽)への批判を含んでいました。イーノは、それらが音楽を単純化して無害にしたものだと捉え、環境に溶けながらも音楽としての内容を保つものを目指したと述べています。したがって「気にならない音楽」と「気にしなくてもよい音楽」の区別が、この語の要点にあります。
明確な拍節を持たないことが多く、和声の変化が緩やかで、始まりと終わりの区切りが弱くなります。長い持続音や、繰り返しの周期が一致しない層の重なりが用いられます。聴き手がどの時点から聴き始めても成立するという性質が、これらの手法から生まれます。
ラテン語の ambire(周囲を回る)に由来する語で、英語の ambient は「周囲の、取り囲む」を意味します。ambition(もともとは票を求めて回ること)も同じ語根です。
制作・録音全般
和声の変化を緩やかにするには、次の和音へ移る前に十分に長く留まらせ、変化の瞬間を強調しないことが有効です。急な変化は環境音楽としての性質を壊します。
ブライアン・イーノ「Ambient 1: Music for Airports」(1978年)
イーノ自身がこのアルバムの解説文で「アンビエント」の語の意味を定義した、この用法の出発点となる作品です。