Dynamics
ダイナミクス
意味
強弱法、音量の変化
解説
小さなささやきから大きな叫びまで。感情の起伏を音量の変化で克明に描きます。
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ダイナミクス
強弱法、音量の変化
小さなささやきから大きな叫びまで。感情の起伏を音量の変化で克明に描きます。
強弱法は、音量とその変化の扱い全体を指す語です。個々の記号ではなく、それらが作る設計を指します。
ギリシャ語の dynamis(力)に由来し、英語の dynamic、dynamo、dynamite も同じ語根です。音量ではなく力を語源とする点が示すとおり、この語が扱っているのは物理的な音の大きさだけではありません。どこに重みを置き、どこを引くかという力の配分です。
pp・p・mp・mf・f・ff という段階を基本とし、さらに ppp、fff と拡張されます。これらは絶対的な音量ではなく、その曲・その楽器・その会場における相対的な位置です。同じ f でも、独奏曲とオーケストラでは実際の音量がまったく違います。変化を示す記号としてクレッシェンド・デクレッシェンドの三角があります。
個々の記号に反応するだけでは、音量が上下するだけで構造が伝わりません。曲全体でどこが最大でどこが最小かを先に決め、そこへ向かって配分することで、記号が意味を持ちます。とくにクレッシェンドは終点を決めずに始めると頂点で行き場を失います。
バロック期の鍵盤楽器は打鍵で音量を変えられず、強弱は段階的に切り替わりました。連続的な増減が書かれるようになるのは、それが可能な楽器と編成が整ってからです。楽譜に強弱記号が少ない古い作品は、指示が省略されているのではなく、当時の楽器と様式を前提としています。