Sehr
ゼーア
意味
非常に、とても
解説
MoltoやAssaiに相当。「Sehr langsam (非常に遅く)」のように誇張表現に使われます。
音楽用語辞典 & チューナー・メトロノーム
ゼーア
非常に、とても
MoltoやAssaiに相当。「Sehr langsam (非常に遅く)」のように誇張表現に使われます。
Sehr はドイツ語で「非常に」。イタリア語の molto や assai に相当し、単独ではなく他の語に添えて程度を強めます。
sehr はゲルマン語系の語で、英語の sore と語源を共有します。もともとは「痛みを伴って、激しく」という意味で、そこから程度を強める副詞へ変化しました。英語でも古い言い方に sore afraid(ひどく恐れて)という用法が残っており、同じ変化の跡が見られます。程度の強調が痛みの語から生まれるのは、複数の言語で見られる現象です。
sehr langsam(非常に遅く)、sehr zart(非常に繊細に)、sehr kräftig(非常に力強く)のように使われます。ドイツ語で指示を書く楽譜では、この語が頻繁に現れます。マーラーの楽章表示のように、複数の語を連ねた長い指示の中で程度を調整する役割を担います。
wenig(少し)、etwas(やや)、nicht zu(〜しすぎないで)が程度を抑える側の語です。sehr との対で、指示の強さが調整されます。
声楽・器楽共通
sehr が添えられた語は、その語だけを演奏したときより一段階強く扱います。zart(繊細に)に sehr が付けば、通常の繊細さの限界に近いところまで踏み込むという読み方になります。
マーラー 交響曲第4番 終楽章
主題の変奏箇所に "Sehr zart und geheimnisvoll"(非常に繊細に、神秘的に)という指示があり、sehr が他の語と組んで程度を押し上げる例として知られます。