🎵 おんがく手帳

音楽用語辞典 & チューナー・メトロノーム

← 辞典にもどる

Al niente

アル・ニエンテ

強弱 🌐 イタリア語

意味

無になるまで

解説

niente(ゼロ)の状態へ。最後の一音が聞こえなくなった後も、余韻を保ち続けることが大切です。

Al niente は「無になるまで」。niente(何もない、ゼロ)へ向かって減衰していく指示です。最小の音量へ落とすのではなく、聞こえなくなるところまで持っていきます。

pianissimo との違い

pianissimo は非常に弱い音量ですが、聞こえる音です。al niente は音が存在しなくなる地点を終点に据えます。減衰の記号(デクレッシェンドの三角)の先端が完全に閉じて書かれることがあり、これは音量がゼロに達することを示します。

消えた後も終わらない

音が聞こえなくなった時点で演奏を終えると、途中で切ったように聞こえます。最後の音が消えた後も動作と緊張を保ち続けることで、消えていった軌跡が伝わります。弦楽器なら弓を弦から離さずに動かし続ける、管楽器なら息の支えを保つ、といった扱いになります。

楽器ごとの難しさ

弦楽器では、弓の圧力を抜きすぎると音が鳴らずに雑音になります。圧力を減らしながら弓速を保つことで、音の輪郭を残したまま量を落とせます。管楽器では、息の量を減らすと音程が下がるため、支えを保ったまま量だけを落とす技術が要ります。ピアノでは減衰が自然に起こるため、打鍵をどこまで弱くできるかと、ペダルで残響をどう扱うかが問題になります。

演奏のヒント

管楽器

息の量を減らしながらも支えを保ち、音程が下がらないよう最後まで意識を保ちます。

弦楽器

弓の速度を保ったまま圧だけを減らしていくと、音が痩せずに自然に消えていきます。

混同しやすい用語

この指示が使われる曲

シベリウスの交響曲の終結部

al niente に近い、音が消え入るような終わり方をする楽章があります。

❤️ 関連する強弱用語

← 強弱の用語一覧へ