Morendo
モレンド
意味
絶え入るように
解説
文字通り「死にゆく」イメージ。音が完全に消え去り、静寂が音楽の一部になる瞬間を演出します。
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モレンド
絶え入るように
文字通り「死にゆく」イメージ。音が完全に消え去り、静寂が音楽の一部になる瞬間を演出します。
Morendo は morire(死ぬ)から来た語で、「絶え入るように」。音量と勢いが同時に失われ、消滅へ向かっていく過程を表します。
morendo の要点は、音が完全に消えたあとの静寂までを演奏の一部として扱うことです。最後の音が聞こえなくなった瞬間に演奏姿勢を解いてしまうと、余韻が断ち切られます。合奏では、指揮者が手を下ろすまで全員が動かないことで、この静寂が保たれます。独奏でも、鍵盤から手を離すタイミング、弓を弦から離すタイミングが表現の一部です。
音量を下げていく過程で音が痩せると、消えるのではなく途切れたように聞こえます。響きの密度を保ったまま量だけを減らすのが理想です。到達点の音量で単独に鳴らしてみて、それが十分に鳴っているかを先に確認してから、そこへ向かう配分を決めると失敗しません。
ピアノ
減衰する楽器なので、次の音を減衰後の音量に合わせて入れます。ペダルの離し方も設計に含めます。
弦楽器
弓速を保ったまま圧だけを減らします。速度まで落とすと音が消えてしまいます。
管楽器
息の支えを最後まで保ちます。支えが抜けるとピッチが下がり、消えるのではなく崩れます。
チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」第4楽章
低弦が消えていく終結が、morendo の極致として知られます。
マーラー 交響曲第9番 終楽章
音楽が文字通り消滅していく過程が、楽章全体の帰結になっています。