🎵 おんがく手帳

音楽用語辞典 & チューナー・メトロノーム

← 辞典にもどる

Expansion

エクスパンション

強弱 🌐 英語

意味

広がり、拡張

解説

音響的な広がり。

拡張は、素材や構造を引き伸ばして規模を広げることを指します。音量の増大ではなく、時間や空間の広がりを指す語です。

楽曲構造における拡張

4小節で完結するはずのフレーズが6小節や8小節に引き伸ばされる、終止に達する直前で解決が遅らされる、といった操作が拡張にあたります。予想される長さより長くなることで、聴き手の期待が引き延ばされ、到達したときの効果が強まります。古典派の楽曲でも、終結部が繰り返し引き伸ばされる書法が見られます。

音響的な広がりとして

別の用法として、響きの空間的な広がりを指す場合があります。音域を上下に広げる、声部を増やす、開離配置にするといった手段で、同じ和音でも空間が広がって聞こえます。この意味では、音量を上げることとは別の操作です。

演奏上の扱い

拡張された箇所は、本来の長さより長くなっているところです。したがって、そこを均等に進めると冗長に感じられます。引き伸ばされている理由(到達を遅らせている、期待を高めている)を踏まえ、緊張を保ったまま進めることが求められます。

演奏のヒント

アンサンブル

拡張された箇所では、予想されるはずだった終止が先延ばしにされています。その「まだ終わらない」という緊張を保つには、テンポや音量を平坦に保たず、本来の終止点だった場所を通過するときに一瞬だけ意識を向けると効果的です。

混同しやすい用語

この指示が使われる曲

ベートーヴェン ピアノソナタ第3番 作品2-3 第1楽章

本来8小節で終止するはずの主題が、5小節分引き伸ばされて13小節になる、フレーズ拡張の教材としてよく取り上げられる例です。

❤️ 関連する強弱用語

← 強弱の用語一覧へ