Lament
ラメント(哀歌)
意味
深い悲しみを表す曲
解説
下降する半音階の低音(ラメント・バス)を伴うことが多く、やるせない悲哀や嘆きを強烈に描写します。
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ラメント(哀歌)
深い悲しみを表す曲
下降する半音階の低音(ラメント・バス)を伴うことが多く、やるせない悲哀や嘆きを強烈に描写します。
嘆きを表す楽曲、およびその様式を指します。下降する半音階の低音を伴うことが多く、これをラメント・バスと呼びます。
主音から下へ半音ずつ、完全4度下の音まで下降する低音型です。ハ短調ならド・シ・シ♭・ラ♭・ソという動きになります。この下降が繰り返され、その上で旋律が嘆きを歌います。半音階的な下降そのものが悲哀と結びつけられ、17世紀以降の作曲家が共有する語法となりました。
パーセルのオペラ《ディドとエネアス》の終曲〈私が地に横たえられるとき〉は、この下降低音を用いた作品として知られています。バッハのミサ曲ロ短調の〈Crucifixus〉も同じ型の低音を持ちます。いずれも、繰り返される低音の上で声が嘆きを重ねる構造です。
下降する動きが悲しみと結びつく理由については、溜め息や身体が沈む動きとの対応が指摘されています。ただし、これが文化を越えた普遍的な対応なのか、西洋音楽の伝統の中で成立した約束なのかについては議論があります。少なくとも西洋音楽の中では、この結びつきが確立した語法として機能してきました。
低音が繰り返し型であるため、機械的に弾くと退屈になります。同じ低音の上で上声部の和声と旋律が変わっていくため、その変化を聞かせることが要点です。低音は土台として保ち、変化は上で作ります。