Leitmotif
ライトモチーフ(示導動機)
意味
特定の人物や概念を表す短い旋律
解説
ワーグナーが確立。特定の旋律を繰り返すことで、言葉で語らずとも特定の人物や運命を暗示します。
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ライトモチーフ(示導動機)
特定の人物や概念を表す短い旋律
ワーグナーが確立。特定の旋律を繰り返すことで、言葉で語らずとも特定の人物や運命を暗示します。
特定の人物、物、概念に結びつけられた短い音型を指します。ワーグナーの楽劇と結びついた概念ですが、この語自体はワーグナーの用語ではありません。
ドイツ語の Leitmotiv(導きの動機)という語は、ワーグナー自身が用いた語ではありません。ワーグナーは Grundthema(基本主題)などの語を使っています。Leitmotiv という呼び方は、ワーグナーの作品を解説したハンス・フォン・ヴォルツォーゲンらによって広められました。作曲者本人の用語と、後世の分析用語を区別しておく必要があります。
特定の音型を人物や概念に結びつけておくと、その音型が鳴るだけで対象を示せます。舞台上にその人物がいなくても、言葉で語らなくても、音楽が示すことができます。さらに音型を変形させることで、対象の状態の変化を表せます。同じ人物の動機が、場面によって明るくも歪んでも現れるという使い方です。
特定の旋律を作品全体で繰り返す手法はワーグナー以前にも存在します。ベルリオーズの《幻想交響曲》のイデー・フィクスがその例です。ワーグナーの独自性は、この手法を大規模な作品の全体構造を支える原理として組織的に用いた点にあります。
動機を聞き分けられると物語の理解が深まりますが、動機の一覧を作って当てはめるだけでは足りません。同じ動機がどう変形されているか、なぜその場面で現れるかを見ることが要点です。動機の同定そのものについても、研究者のあいだで見解が分かれる箇所があります。