Lo-fi
ローファイ
意味
あえて音質を落とした心地よい音響
解説
レコードの雑音、カセットの揺れ。デジタルにはない不完全な温もりが、現代的なリラックス感を生みます。
1000語以上の音楽用語辞典 & チューナー・メトロノーム
ローファイ
あえて音質を落とした心地よい音響
レコードの雑音、カセットの揺れ。デジタルにはない不完全な温もりが、現代的なリラックス感を生みます。
Lo-fi は low fidelity(低忠実度)の略で、あえて音質を落とすことによる効果を指します。
fidelity は「忠実さ」を意味し、録音再生の分野では原音にどれだけ忠実かを指します。20世紀半ばに high fidelity(hi-fi)が録音技術の目標として掲げられ、その対語として lo-fi が生まれました。当初は単に品質が低いことを指す否定的な語でしたが、後にその質感を積極的に選ぶ表現として使われるようになりました。
レコードの針音、テープのヒスノイズやわずかな速度の揺れ、周波数帯域の狭さ、機器の歪みといった要素です。これらはいずれも、忠実な再生からすれば欠陥です。それを意図的に残すことで、質感や時代の感触が加わります。デジタル録音が原理的に持たない要素を、あえて足しているという構造です。
不完全さを表現として扱うこと自体は、この語に限りません。楽器の雑音成分を排さずに使う尺八のムラ息、弦楽器で意図的に雑音を残す奏法など、雑音を表現に組み込む例は各地にあります。lo-fi は、録音技術という文脈でその発想が現れたものです。