Acid
アシッド
意味
シンセサイザーの変調音
解説
TB-303等のフィルターを激しく動かした際に生まれるウネウネとした中毒性のある音色。
音楽用語辞典 & チューナー・メトロノーム
アシッド
シンセサイザーの変調音
TB-303等のフィルターを激しく動かした際に生まれるウネウネとした中毒性のある音色。
アシッドは、特定のシンセサイザーの音色によって特徴づけられる電子音楽の様式です。機材の想定外の使い方から生まれました。
ローランドの TB-303 は、ベースの練習用伴奏を作る機器として1980年代前半に発売されました。しかし用途としては期待されず、製造は短期間で終わっています。その後、中古で安価に流通したこの機器のフィルターを極端に操作すると、独特のうねる音色が得られることが見出され、それが新しい様式の中心になりました。
フィルターのカットオフ周波数とレゾナンスを大きく動かすことで、倍音の構成が時間とともに変化します。この変化が、うねるような、あるいは液体的な音として聞こえます。音高の並び自体は単純な反復であることが多く、音色の変化が表現の中心を担います。
シカゴのハウス音楽の場で、この音色を用いた作品が1980年代後半に発表され、様式として認識されるようになりました。設計者が意図しなかった使い方が定着し、そのために機器が再評価されるという経過をたどっています。楽器の使い方が音楽の様式を規定した例として挙げられます。
シンセサイザー(フィルター操作)
カットオフ周波数とレゾナンスのつまみを演奏中に大きく動かすことで音色そのものが旋律的な変化を持つため、音を出しながら手でつまみを操作する動作を、演奏の一部として練習に組み込む必要があります。
フューチャー「アシッド・トラックス」(1987年)
DJピエールらによるシカゴのグループ、フューチャーがローランドTB-303を通常と異なる使い方で操作して制作した楽曲です。当初はクラブでの反応が芳しくありませんでしたが、次第に支持を広げ、アシッドハウスというジャンルを確立した最初の作品とされます。