Aleatory music
アレアートリー(偶然性の音楽)
意味
偶然の要素を取り入れた音楽
解説
ジョン・ケージら。サイコロを振ったり、奏者の自由な選択を認めたりすることで、一度きりの響きを生みます。
音楽用語辞典 & チューナー・メトロノーム
アレアートリー(偶然性の音楽)
偶然の要素を取り入れた音楽
ジョン・ケージら。サイコロを振ったり、奏者の自由な選択を認めたりすることで、一度きりの響きを生みます。
偶然の要素を取り入れた音楽の総称です。ラテン語の alea(さいころ)を語源とし、結果を作曲者が完全に決めない方法を指します。
作曲の段階で偶然の手続きによって音を決める方法と、演奏の段階で奏者に選択を委ねる方法があります。ケージは前者を chance operations、後者を indeterminacy と呼んで区別しました。この2つは性質が違うため、まとめて「偶然性の音楽」と呼ぶときは、どちらを指しているかの確認が必要です。
偶然に委ねる範囲は作品によって大きく異なります。音の順序だけを奏者が選ぶもの、音高は決まっていてリズムが自由なもの、記譜が図形で解釈が広く開かれているものなど、段階があります。すべてが偶然に任されているわけではなく、多くの作品では枠が設けられています。
aleatory music、aleatoric music、chance music、indeterminate music といった語が使われ、それぞれの範囲は文献によって異なります。ケージ自身は aleatory という語を自作について積極的には用いていません。用語の使い方が定まっていない領域です。
アンサンブル全般
各奏者が自分のパートを他の奏者のタイミングを見ずに独立して演奏する「制御された偶然性」の作品では、指定された速度の枠の中で自分のリズムだけに集中し、周りに合わせようとしないことが逆に必要になります。
ルトスワフスキ《ヴェネツィアの遊び》(1960〜61年)
全体の形式と和声の枠は作曲者が厳密に決めつつ、対位法的な細部の重なり方や合わせるタイミングは奏者の裁量に委ねた「制御された偶然性」を初めて実践した作品です。奏者は互いを見ずに自分のパートを演奏し、結果として生まれる音の重なりに幅を持たせています。