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Bebung

ベーブング

奏法 🌐 ドイツ語

意味

クラヴィコード特有のビブラート

解説

鍵盤を押し直すことで得られる繊細な震え。

Bebung はクラヴィコード固有のビブラートです。他の鍵盤楽器では原理的に不可能な奏法で、この楽器の構造がそのまま奏法になっています。

なぜクラヴィコードだけなのか

クラヴィコードでは、鍵を押すとタンジェントと呼ばれる金属片が弦を突き上げ、そのまま弦に接触し続けます。音が鳴っているあいだ、奏者の指と弦が機械的につながったままです。したがって鍵を押す圧力を変えると弦の張力が変わり、音の高さが動きます。この上下動がビブラートになります。ピアノやチェンバロでは、発音した瞬間に打弦機構や爪が弦から離れるため、鍵を押し続けても音に影響を与えられません。

記譜

音符の上に点を横に並べた記号で示されます。点の数が揺れの回数の目安になることもありますが、厳密な指定ではありません。同じ楽器の奏法として、鍵の圧力を保って音を持続させる Tragen der Töne(音を運ぶ)という技法もあり、こちらは揺らさずに保ちます。

音量との関係

この楽器では圧力が音程だけでなく音量にも影響します。したがって bebung は音の高さと大きさが同時に揺れる現象になります。押しすぎると音程が上がりすぎて調子外れに聞こえるため、揺れの幅の制御が技術的な課題です。

楽器の位置づけ

クラヴィコードは音量が非常に小さく、演奏会用ではなく個人の練習や作曲に用いられました。表現の細やかさと引き換えに、ホールで聞かせることができない楽器です。

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