Biedermeier
ビーダーマイヤー
意味
市民的な、日常的な様式
解説
19世紀前半のドイツ。過度な情熱を避け、家庭的で素朴な楽しさを重んじる親しみやすいスタイルです。
音楽用語辞典 & チューナー・メトロノーム
ビーダーマイヤー
市民的な、日常的な様式
19世紀前半のドイツ。過度な情熱を避け、家庭的で素朴な楽しさを重んじる親しみやすいスタイルです。
ビーダーマイヤーは、19世紀前半のドイツ語圏の文化を指す語です。市民の家庭生活を中心に据え、過度な情熱を避ける傾向を特徴とします。
この名は、19世紀半ばに発表された風刺的な詩に登場する架空の人物、ゴットリープ・ビーダーマイアーに由来します。素朴で平凡な小市民として描かれた人物です。したがってこの名称は当時の人々の自称ではなく、後から与えられた呼び方であり、当初は揶揄を含んでいました。
およそウィーン会議(1815年)から1848年の革命までの時期を指します。政治的な言論が制限された時代であり、関心が公的な領域から家庭や私的な生活へ向かったと説明されます。家具や室内装飾の様式を指す語としても使われます。
この時期の音楽では、家庭で演奏される小規模な作品が多く書かれました。ピアノのための小品、歌曲、四手のためのピアノ曲などです。演奏会場ではなく居間で演奏されることを前提とした音楽であり、技巧より親しみやすさが重んじられました。シューベルトの活動期はこの時期に重なります。
ピアノ
演奏会場ではなく居間で聴かれることを前提とした小品では、大きな身振りで盛り上げるより、歌曲のように言葉を語るつもりで一つ一つのフレーズの抑揚を丁寧に扱うことが似合います。
メンデルスゾーン「無言歌集」(1829〜45年に作曲、1832年より出版)
ビーダーマイヤー期の中流家庭の居間で演奏されることを前提に書かれた、歌詞を持たない抒情的なピアノ小品集です。もとは作曲者が姉ファニーの誕生日に贈った1曲から始まったとされます。