Dub
ダブ
意味
エフェクトによる空間の再構築
解説
原曲に深いリバーブやディレイをかけ、幻惑的な空間を作り出すレゲエ発祥の制作法です。
音楽用語辞典 & チューナー・メトロノーム
ダブ
エフェクトによる空間の再構築
原曲に深いリバーブやディレイをかけ、幻惑的な空間を作り出すレゲエ発祥の制作法です。
ダブは、既存の録音を素材として、残響や遅延を加えて空間を作り直す手法です。ジャマイカで発達しました。
1960年代後半から70年代のジャマイカで、シングル盤のB面に歌を抜いた伴奏だけの版が収録されるようになりました。これがダンスの現場で用いられ、そこに音響的な加工が加えられていきました。もともと副産物であったものが、独立した表現として発達した経緯を持ちます。
歌や特定の楽器を抜き差しし、深い残響や反復する遅延(エコー)を加え、音の帯域を極端に削ります。ミキシング卓の操作そのものが演奏として扱われ、実時間で行われました。キング・タビーやリー・ペリーが、この手法を確立した人物として挙げられます。
既存の録音を素材として作り替えるという発想は、後のリミックスやサンプリングの前提になりました。また、残響や遅延を装飾ではなく構造として使う考え方は、電子音楽の広い範囲に影響しています。録音物を完成品ではなく素材として扱う点が、この手法の中心にあります。
ミキシング卓
歌や楽器の抜き差しを実時間で行う場合、単に音量を上げ下げするのではなく、残響や遅延の量そのものを演奏の一部として操作し、空間の奥行きが変化していく過程を聴かせる意識が必要です。
キング・タビー & オーガスタス・パブロ《キング・タビー・ミーツ・ロッカーズ・アップタウン》(1976年)
ジェイコブ・ミラー「ベイビー・アイ・ラヴ・ユー・ソー」を素材に、キング・タビーのミキシング技術とパブロのメロディカ演奏を組み合わせたダブの古典とされるアルバムです。