Ethnomusicology
民族音楽学
意味
各地の音楽を文化として研究する学問
解説
音楽を譜面上の音としてだけでなく、人々の生活や信仰の一部として捉え、その本質を探ります。
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民族音楽学
各地の音楽を文化として研究する学問
音楽を譜面上の音としてだけでなく、人々の生活や信仰の一部として捉え、その本質を探ります。
民族音楽学は、音楽を文化の一部として研究する学問分野です。譜面上の構造だけでなく、それが誰にどう用いられているかを対象とします。
20世紀前半には比較音楽学という呼び方が用いられていました。この名称は、西洋音楽を基準として他の音楽を比較するという枠組みを含んでいました。20世紀半ばに民族音楽学という呼び方へ移り、対象を序列づけずに扱う方向が示されました。名称の変更が、学問の前提の変更を伴っています。
音の構造の分析に加えて、その音楽が誰によって、どのような場面で、どのような目的で演奏されるかを調べます。楽器の作り方、演奏の習得方法、音楽についての現地の人々の考え方も対象です。現地に滞在して観察と聞き取りを行うフィールドワークが主要な方法になります。
名称から非西洋の音楽を扱う分野と受け取られやすいのですが、現在では西洋のクラシック音楽やポピュラー音楽も対象になります。西洋の演奏会という慣習自体が、文化的に形成されたものとして研究できます。分野を規定するのは対象ではなく、文化として音楽を扱う方法です。
五線譜は西洋音楽を記すために発達したため、別の音組織やリズム体系を書き表すのに適していません。近似的に記譜すると情報が失われます。このため録音資料が重視され、また音響分析の技術が用いられます。何を記録できて何ができないかという問題が、この分野では常に意識されます。