Pasticcio
パスティッチョ
意味
寄せ集めの、混ぜ合わせの
解説
様々な要素が混ざり合った、複雑で変化に富んだ表現。場面転換の鮮やかさが求められます。
音楽用語辞典 & チューナー・メトロノーム
パスティッチョ
寄せ集めの、混ぜ合わせの
様々な要素が混ざり合った、複雑で変化に富んだ表現。場面転換の鮮やかさが求められます。
Pasticcio はイタリア語で「パイ、練り物」。そこから転じて、寄せ集めで作られた作品を指す語になりました。
pasticcio は、さまざまな具材を混ぜて焼いたパイを指す料理の語です。中身が混ざり合っていることから、複数の出所のものを寄せ集めたものという意味が生じました。フランス語の pastiche も同じ語で、こちらは他の作家の様式を模倣した作品を指す語として美術や文学で使われます。
18世紀には、複数の作曲家の既存の楽曲を集めて1つのオペラに仕立てる形式が広く行われ、これを pasticcio と呼びました。人気のあるアリアを寄せ集めて上演するもので、当時の劇場の実務に根ざした形式です。作曲家の個性や作品の統一性を重んじる現代の見方とは、前提が異なります。
楽譜の指示として現れる場合は、さまざまな要素が混ざり合った、変化に富んだ性格を指します。場面が次々に切り替わる箇所で、その転換の鮮やかさが求められます。
声楽・器楽全般
寄せ集めの性格を生かすには、場面ごとの様式の違いをならさず、それぞれの出所の書法をはっきり弾き分けることが有効です。全体を一つの語法で均すと、pasticcio らしさが消えます。
《ムツィオ・シェヴォラ》(1721年、ロンドン)
第1幕をアマデイ、第2幕をボノンチーニ、第3幕をヘンデルがそれぞれ作曲した、当時の劇場実務に根ざしたパスティッチョ・オペラの代表例です。