Langsamラングザム
ドイツ語
遅く
ドイツ語で「遅く」。イタリア語の Lento に相当する速度指示として使われる。
Langsam(ラングザム)はドイツ語で「遅く」を意味し、イタリア語の Lento に相当する速度指示。
Schnellとの対
Schnell(速く)と対になるドイツ語の基本語彙で、意味の範囲はLentoとほぼ重なる。マーラーなど、ドイツ語で指示を書く作曲家の楽譜で見られる。
音楽用語辞典 & チューナー・メトロノーム
ドイツ語圏の作曲家の一部は、速度や性格の指示をイタリア語ではなくドイツ語で書きました。schnell(速く)、langsam(遅く)、mäßig(中くらいの速さで)、bewegt(動きをもって)、breit(幅広く)、ruhig(静かに)などが基本の語彙です。
おおよそ schnell は Allegro、langsam は Lento、mäßig は Moderato、bewegt は con moto、breit は Largo、ruhig は Tranquillo、belebt は Animato に相当します。ただし語の意味まで同じとは限りません。たとえば allegro の日常語での意味は「陽気な」ですが、schnell は「速い」そのものです。
etwas(いくぶん)、sehr(とても)、nicht zu(〜すぎないで)を添えて度合いを調整します。nicht eilen(急がないで)のように否定形で注意を書くこともあります。zunehmend は「増していく」で、文脈によって速さにも音量にも使われます。
ドイツ語
遅く
ドイツ語で「遅く」。イタリア語の Lento に相当する速度指示として使われる。
Langsam(ラングザム)はドイツ語で「遅く」を意味し、イタリア語の Lento に相当する速度指示。
Schnell(速く)と対になるドイツ語の基本語彙で、意味の範囲はLentoとほぼ重なる。マーラーなど、ドイツ語で指示を書く作曲家の楽譜で見られる。
ドイツ語
速く
ドイツ語で「速く」。イタリア語の Allegro に相当する速度指示として使われる。
Schnell(シュネル)はドイツ語で「速く」を意味し、イタリア語の Allegro に相当する速度指示。
19世紀のドイツ語圏の作曲家の一部は、イタリア語の速度用語をドイツ語の日常語に置き換えることで、演奏者により直接的な自国語のニュアンスを伝えようとした。schnell は「速い」そのものを意味する日常語で、原義が「陽気な」である allegro とは語の意味が異なる。
ドイツ語
適度に、中くらいの速さで
ドイツ語で「中くらいの速さで」。イタリア語の Moderato に相当する。
Mäßig(メースィヒ)はドイツ語で「適度に、中くらいの速さで」を意味し、イタリア語のModeratoに相当する速度指示。
名詞Maß(尺度、程度)に由来する形容詞で、極端に走らず「ほどよさ」を保つことを示す。
ドイツ語
動きを持って、生き生きと
ドイツ語で「動きをもって」。イタリア語の con moto に相当する。
Bewegt(ベヴェークト)はドイツ語で「動きを持って」を意味し、イタリア語のCon moto・Animatoに近い性格を示す指示。
動詞bewegen(動かす)の過去分詞形。静止した状態と対比される「動きのある」性格を表す。
ドイツ語
いくぶん動いて
ドイツ語で「いくぶん動きをもって」。
Etwas bewegt(エトヴァス・ベヴェークト)はドイツ語で「いくぶん動きを持って」を意味する速度指示。
etwas(いくぶん、やや)+ bewegt(動きを持って)の組み合わせで、Bewegt単体よりも控えめな動きの感覚を示す。
ドイツ語
命を吹き込まれた、活発な
ドイツ語で「活気づいた」。イタリア語の Animato に相当する。
Belebt(ベレープト)はドイツ語で「生気を与えられた、活発な」を意味し、イタリア語のAnimatoに相当する表情・速度の指示。
動詞beleben(生命を吹き込む、活気づける)の過去分詞形。動きに勢いと生き生きとした性格を与えることを求める。
ドイツ語
幅広く
ドイツ語で「幅広く」。英語の broad と同じ語根で、イタリア語の Largo に相当する。
Breit はドイツ語で「幅広く」。イタリア語の Largo に対応します。langsam(遅く)が速さそのものを表すのに対し、breit は「幅」を表す語です。
ゲルマン語系の語で、英語の broad、breadth と語根を共有します。語の意味は「幅の広い」です。Largo も同じく「広い」を意味するイタリア語であり、両者は語の性質まで一致しています。
langsam(遅く)が時間の進み方を指すのに対して、breit は空間の広がりを指します。したがってこの指示は、テンポを落とすことだけでは満たされません。音を十分に鳴らし、フレーズを大きく取り、間を詰めないことで幅が生まれます。速度を落としても音が細ければ、幅広くは聞こえません。
ドイツ語圏の作曲家が自国語で指示を書く場合、schnell(速く)、langsam(遅く)、mäßig(中くらいに)、bewegt(動きをもって)、ruhig(静かに)と並んでこの語が使われます。breiter(より幅広く)という比較級の形で現れることもあります。
共通
遅くするのではなく空間的に広げる意識を持つと、breit の性格が伝わります。音の密度を保ったまま間隔を広げるイメージです。
ドイツ語
静かに、安らかに
ドイツ語で「静かに、落ち着いて」。イタリア語の Tranquillo に相当する。
Ruhig(ルーイヒ)はドイツ語で「静かに、安らかに」を意味し、イタリア語のTranquilloに相当する指示。
名詞Ruhe(静けさ、安らぎ)に由来する形容詞で、テンポだけでなく心情的な落ち着きも含めて示す語。
ドイツ語
速く
Schnellの別語。
Geschwind はドイツ語で「速く」。Schnell とほぼ同じ意味ですが、現代の日常語としては schnell のほうが一般的で、geschwind は古い語感を持ちます。
イタリア語の速度用語が国際的な標準として使われる一方で、ドイツ語圏の作曲家の一部は自国語で指示を書きました。schnell(速く)、langsam(遅く)、mäßig(中くらいに)、breit(幅広く)などがその語彙です。geschwind もこの系列に属します。
速度としての意味の範囲に違いはありません。両者が同じ曲の中で書き分けられている場合は何らかの区別が意図されている可能性がありますが、一般的な規則として定まったものはありません。楽譜でこの語を見たら Allegro に相当する速さと読むのが確実です。
現代ドイツ語では geschwind の使用頻度は schnell より低く、やや文語的な位置にあります。
共通
schnell とほぼ同義ですが、古い時代の楽譜での用例が多いため、様式に合った軽やかさを意識すると自然です。
ドイツ語
急ぐ、せき立てる
ドイツ語で「急ぐ」。楽譜では nicht eilen(急がないで)の形で見ることが多い。
Eilen はドイツ語で「急ぐ」。速度指示としてはテンポを速めることを示しますが、楽譜では否定形の nicht eilen(急がないで)として現れることのほうが多い語です。
この語が否定形で使われるのは、演奏者が先走ってテンポを速めてしまいがちな箇所に釘を刺す目的です。マーラーは自作の楽譜に nicht eilen をはじめとする詳細なドイツ語の注意書きを多数記しており、演奏上の判断を細かく指定しています。否定形で書かれているということは、そこが実際に走りやすい箇所だという情報でもあります。
音符が細かくなる箇所、音量が上がっていく箇所、そして緊張が高まる箇所では、テンポが自然に前へ出ます。演奏者が意図せず速めてしまうのは、身体が興奮に反応するためです。nicht eilen が書かれている箇所では、この反応を意識して抑える必要があります。
nicht schleppen(引きずらないで)が反対方向の注意書きで、遅くなりすぎることを禁じます。この二つが同じ楽譜に現れることがあり、その場合はテンポを両方向から固定していることになります。etwas(やや)、nicht zu(〜しすぎないで)といった限定の語も併用されます。
共通
nicht eilen(急がないで)と書かれている箇所は、走りたくなる衝動を抑える必要がある場所だと理解して臨みます。
マーラーの交響曲
nicht eilen という指示がしばしば見られ、感情的に走りやすい箇所への注意喚起として使われます。
ドイツ語
次第に強く、あるいは速く
ドイツ語で「増していく」。文脈によって速さ(accelerando)にも音量(crescendo)にも使われる。
Zunehmend(ツーネーメント)はドイツ語で「増していく、次第に強まる」を意味する語。文脈に応じて音量の増大(crescendo)にも、速度の増大(accelerando)にも使われる。
動詞zunehmen(増える、増加する)の現在分詞形で、何が増えるかは前後の文脈(Lautstärke=音量、Tempo=速度など)によって決まる。