Scoreスコア
英語
総譜、楽譜
すべての楽器のパートが一段にまとめられた楽譜。全体の構成を把握するために必須です。
Score(総譜)は、演奏に参加するすべてのパートを、同時に鳴る箇所が縦に揃うよう1段ずつ重ねて記した楽譜です。
パート譜との違い
個々の奏者が使うのは自分のパートだけを抜き出したパート譜(part)で、全体を見渡せるスコアは主に指揮者や作曲家、学習者が用います。オーケストラスコアでは、上から木管、金管、打楽器、弦楽器という並び順が慣習として定着しています。
音楽用語辞典 & チューナー・メトロノーム
score(スコア、総譜)はすべてのパートを縦にそろえて記した楽譜、part(パート)は各奏者・声部が担当する音の流れとその譜面です。sheet music は、演奏用に出版された楽譜全般を指します。
urtext(原典版)は、作曲者の自筆譜や初版など一次資料に基づいて校訂された楽譜です。cue は、長い休符の後に入るための目印として、パート譜に他のパートの旋律を小さく記したものです。doubling は、同じ旋律を別の楽器やオクターブで重ねることを指します。
8va(ottava)は記譜より1オクターブ上(五線の下に 8vb と書けば1オクターブ下)、15ma(quindicesima)は2オクターブ上で演奏する指示です。loco(その場所で)は、これらの移動を解除して記譜どおりの高さに戻すことを示します。
英語
総譜、楽譜
すべての楽器のパートが一段にまとめられた楽譜。全体の構成を把握するために必須です。
Score(総譜)は、演奏に参加するすべてのパートを、同時に鳴る箇所が縦に揃うよう1段ずつ重ねて記した楽譜です。
個々の奏者が使うのは自分のパートだけを抜き出したパート譜(part)で、全体を見渡せるスコアは主に指揮者や作曲家、学習者が用います。オーケストラスコアでは、上から木管、金管、打楽器、弦楽器という並び順が慣習として定着しています。
英語
楽譜
演奏に使用する楽譜の総称。個々のプレイヤーが自分のパートを確認するために使います。
Sheet music は演奏のために印刷・出版された楽譜全般を指す英語表現です。
score がすべてのパートを重ねた総譜を指すのに対し、sheet music はより広い言葉で、1曲だけを抜き出したパート譜や、ピアノ用の単独楽譜なども含みます。19世紀後半から20世紀にかけて家庭用ピアノが普及すると、1曲単位で販売される sheet music が音楽産業の主要な商品になりました。
英語
声部、役割
合唱やオーケストラで、特定の楽器や声種が担当する一連の旋律ラインのことです。
パートは、特定の楽器や声種が担当する一連の音の流れです。声部という意味と、その譜面という意味の両方で使われます。
多声音楽では、複数の独立した線が同時に進みます。その1つ1つがパート(声部)です。ソプラノ、アルト、テノール、バスという4声の区分がその代表です。パートは楽器の数とは一致しません。第1ヴァイオリンのパートを10人で演奏することもあり、その場合10人が1つのパートを担います。
各奏者が自分のパートだけを記した譜面をパート譜、全パートを縦に並べた譜面をスコア(総譜)と呼びます。パート譜は読みやすく持ち運べますが、他のパートが何をしているか分かりません。このため、パート譜には他の楽器の旋律の断片(キュー)が書き込まれることがあります。
楽曲の部分を指して part を使う用法もあります(第1部、第2部)。また、ポピュラー音楽では担当楽器そのものを指します。文脈によって指すものが変わる語です。
自分のパートを正確に演奏することは前提ですが、それだけでは全体に寄与しません。自分の線が全体の中でどの役割(旋律、対旋律、和声の充填、低音)を担っているかを把握することで、扱いが決まります。スコアを見て確認することが、この判断の基礎になります。
弦楽器(独立パートの多い編成)
各奏者が独立したパートを担う編成では、セクションとして揃えるのではなく、自分の線が他のパートとどう受け渡されるかを把握し、旋律の断片が自分に来た瞬間に前面へ出す意識を持つと、全体の織りが明確になります。
J.S.バッハ《ブランデンブルク協奏曲第3番》BWV1048
ヴァイオリン3、ヴィオラ3、チェロ3の計9つの独立した弦楽パートに、通奏低音を加えた編成で書かれています。
ドイツ語
原典版
後世の編集ではなく、作曲者の自筆譜や初版に基づいた忠実な楽譜。作曲者の真意を探るための出発点です。
原典版は、作曲者の自筆譜や初版など一次資料に基づいて校訂された楽譜です。後世の編集者による加筆を排することを目指します。
19世紀から20世紀前半の実用譜には、編集者が加えた指使い、ペダル、強弱、アーティキュレーションが、作曲者の指示と区別されずに印刷されていることがあります。原典版はこれを排し、資料に基づく記載のみを残します。編者が補った箇所は、括弧や書体の違いで区別されます。
自筆譜、筆写譜、初版、作曲者が校訂した再版など、複数の資料が存在し、内容が食い違うことがあります。どれを優先するかは編者の判断であり、その判断は校訂報告に記されます。したがって原典版は「作曲者が書いたそのもの」ではなく、資料に基づく1つの再構成です。同じ作品の原典版が複数の出版社から出ており、内容が異なることがあります。
原典版を使うと、何が作曲者の指示で何が編者の提案かが判別できます。これは解釈の出発点を明確にする利点です。一方で、演奏に必要な判断(指使い、ペダル)は自分で決めることになります。校訂報告を読むと、異なる資料でどう違っているかが分かり、選択の根拠が得られます。
鍵盤楽器
原典版と実用譜(校訂者の指使いやペダルが書き込まれた版)を見比べると、どこまでが作曲者の指示でどこからが後世の提案かが分かり、自分の解釈を作る手がかりになります。
G.ヘンレ社「原典版(Urtext)」シリーズ(1948年創業)
創業者ギュンター・ヘンレが、当時の実用譜に後世の編集者による不正確な加筆が多いことを問題視して立ち上げた出版社で、原典版という考え方を広めた代表的な存在です。
英語
演奏の合図、または他パートの旋律を小さく記した音符
長い休符の後に正しく入るための目印として、他パートの旋律を小さく示したもの。
Cue(キュー)は、長い休符の後に演奏者が正しいタイミングで入れるよう、他パートの旋律の一部を小さく記した音符、またはそのための合図全般を指す語。
パート譜では自分のパート以外の音は通常書かれないが、非常に長い休符が続く箇所では、演奏者が拍を見失わないよう、目印として他パートの旋律を小さな音符(キュー・ノート)で書き添えることがある。この音符は原則として演奏せず、あくまで入りのタイミングを確認するための補助である。
英語
同じ旋律を別の楽器やオクターブで重ねること
音に厚みや異なる音色の彩りを加えるために、同じ旋律線を複数の楽器・声部で重複させる技法。
Doubling(ダブリング)は、同じ旋律を別の楽器やオクターブで重ねて演奏させる編曲・オーケストレーションの技法。
同じ旋律線を複数の楽器で同時に演奏させることで、単独の楽器では出せない音の厚みが生まれる。オクターブを違えて重ねる場合は音域が広がり、異なる楽器を同じ高さで重ねる場合は、それぞれの楽器の音色が混ざり合った新しい音色が生まれる。
たとえばフルートとオーボエで同じ旋律を重ねたり、木管楽器の旋律を弦楽器でオクターブ下に重ねたりすることは、管弦楽法における最も基本的な音色設計の手段の一つである。
イタリア語
1オクターブ上で
楽譜の可読性を上げるため、加線を使わず1オクターブ高い音で演奏することを指示します。
Ottava(オッターヴァ、8va)は、記譜された音を実際にはオクターブ上げて(または下げて)演奏することを指示する記号。イタリア語で「8度」を意味する。
五線の上に "8va" または "8" と書き、そこから点線を引いて効果の及ぶ範囲を示す。五線の上に書かれた場合はオクターブ上、五線の下に "8vb"(ottava bassa)として書かれた場合はオクターブ下で演奏する。点線が途切れる、または "loco" の指示がある位置まで効果が続く。
実際の音高をそのまま五線に書くと、加線が何本も必要になり読みにくくなる場合がある。オッターヴァを使うことで、加線の少ない読みやすい高さに音符を書きながら、実際にはより高い(低い)音を指定できる。
イタリア語
2オクターブ上で
きらびやかな超高音を指示する際に使われます。
Quindicesima(クインディチェジマ、15ma)は、記譜された音を実際には2オクターブ上げて(または下げて)演奏することを指示する記号。イタリア語で「15番目」を意味する。
1オクターブの移動を示すオッターヴァ(8va)に対し、クインディチェジマは2オクターブ分(8度+8度で、起点から数えると15番目の音にあたる)の移動を示す。記譜法上の考え方はオッターヴァと同じで、五線の上または下に "15ma" と書き、点線で効果の及ぶ範囲を示す。
ピアノなど音域の広い楽器の極端に高い、または低い箇所で、加線を大量に使わずに済ませるために用いられる。1オクターブの移動では読みにくさが解消しきれない、非常に離れた音域を指定する際に選ばれる。
イタリア語
元の高さで
8vaなどのオクターブ移動の指示が終わった後、楽譜通りの高さに戻ることを指示します。
Loco(ロコ)は、オッターヴァ(8va)などによって移動していた演奏音高を解除し、記譜どおりの高さに戻すことを示す指示。イタリア語で「その場所で」を意味する。
オッターヴァやクインディチェジマの効果は、それを示す点線が終わる位置、または loco の指示がある位置で終わる。点線の終端だけで十分な場合も多いが、区切りを明確にしたい箇所では loco の文字が改めて書き添えられる。