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音楽用語辞典 & チューナー・メトロノーム

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鍵盤楽器 — ピアノ・チェンバロ・クラヴィコード

keyboard(鍵盤)は鍵盤そのもの、または鍵盤を持つ楽器の総称で、ドイツ語では Klavier と言います。harpsichord(ハープシコード、チェンバロ)は爪で弦をはじき、clavichord(クラヴィコード)は金属片(タンジェント)で弦を突き上げ、ピアノはハンマーで弦を打って音を出します。

音量の変え方

チェンバロは鍵を押す強さで音量をほとんど変えられず、ストップや鍵盤の持ち替えで段階的に音色と音量を変えます。クラヴィコードは音量が非常に小さいものの、鍵を押す指の圧力を揺らしてヴィブラート(ベーブンク)をかけられます。

フォルテピアノとグランドピアノ

fortepiano(フォルテピアノ)は18世紀から19世紀前半に用いられた初期のピアノで、打鍵の強さが音量に反映されます。grand piano(グランドピアノ)はフレームと弦を水平に配置したピアノです。

チェンバロの呼び名

ハープシコードはイタリア語で clavicembalo または cembalo、フランス語で clavecin と呼ばれます。日本語の「チェンバロ」はドイツ語・イタリア語由来の呼び方です。

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Keyboard鍵盤

英語

鍵盤、キーボード

鍵盤、または鍵盤を持つ楽器の総称。ピアノ・オルガン・チェンバロ・シンセサイザーなどを含みます。

Keyboard(鍵盤)は英語で、key(鍵)と board(板)を組み合わせた複合語。鍵盤を持つ楽器全般、またはその鍵盤の部分そのものを指す。

ゲルマン語の複合語という成り立ち

ラテン語 clavis に由来するロマンス語系の Klavier・clavier に対し、英語の keyboard は key と board という日常語を組み合わせた、ゲルマン語らしい直接的な複合語である。同じ「鍵盤楽器」という概念を、語の作り方の異なる二つの言語がそれぞれの方法で表している。

楽器名としての現代的用法

現代では、ピアノ・オルガン・チェンバロなどの総称としてだけでなく、電子鍵盤楽器(シンセサイザーなど)そのものを指す楽器名としても keyboard が単独で使われる。

混同しやすい用語

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Klavierクラヴィーア

ドイツ語

鍵盤楽器の総称

ドイツ語で鍵盤楽器の総称。現代のドイツ語では主にピアノを指します。バッハの「平均律クラヴィーア曲集」の題名にも使われています。

Klavier(クラヴィーア)はドイツ語で「鍵盤楽器」を意味する総称。特定の楽器を指すのではなく、鍵盤を持つ楽器全般を広くまとめて呼ぶ語である。

ラテン語 clavis(鍵)に由来

Klavier はラテン語 clavis(鍵、かぎ)に由来する語で、フランス語 clavier、英語 clavichord などと同じ語根を共有する。「鍵(キー)を押して音を出す楽器」という発想が、そのまま楽器の総称になっている。

バッハ「平均律クラヴィーア曲集」の Klavier

バッハの「平均律クラヴィーア曲集(Das Wohltemperierte Klavier)」の Klavier は、特定の楽器名ではなく、チェンバロ・クラヴィコード・オルガンなど当時の鍵盤楽器を広く指す総称と考えられている。

混同しやすい用語

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Grand pianoグランドピアノ

英語

弦を水平に張った大型のピアノ

フレームと弦を水平に配置したピアノ。大きさによってコンサートグランドなどに分けられます。

Grand piano(グランドピアノ)は英語で、フレームと弦を水平に配置した大型のピアノを指す。grand はフランス語由来で「大きい」の意。

水平配置がもたらす構造上の利点

グランドピアノは弦とフレームを鍵盤から奥へ水平に伸ばす構造を持つため、アップライトピアノより弦を長く、響板を大きく取ることができる。ハンマーは重力の助けを借りて鍵盤へ戻るため、連続した打鍵に対する反応(アクションの俊敏さ)もアップライトより優れているとされる。

大きさによる分類

全長によって、コンサートグランド(演奏会用の最大サイズ)、パーラーグランド、ベビーグランドなど複数の呼び名で分類される。全長が長いほど弦が長くなり、低音の響きがより豊かになる。

混同しやすい用語

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Fortepianoフォルテピアノ

イタリア語

初期のピアノ

18世紀から19世紀前半に用いられた初期のピアノ。強弱記号の fp(フォルテピアノ)とは別の語です。

Fortepiano は、18世紀から19世紀前半に用いられた初期のピアノ。「弱くも強くも出せる」という、当時としては画期的な特性が名前になりました。

名前が示す革新

それ以前の主流だったチェンバロは、鍵盤をどう押しても音量が変わりませんでした。ハンマーで弦を打つ機構により打鍵の強さが音量に反映されるようになったことが、この楽器の革命でした。piano e forte(弱くも強くも)という呼び名がそのまま楽器名になり、のちに略されて piano となります。

現代ピアノとの違い

現代のピアノより弦の張力が低く、フレームも木製で、音量は小さく減衰も速くなります。音域も狭く、モーツァルトの時代は5オクターブ程度でした。

演奏解釈への影響

fortissimo などの強弱記号は、当時の楽器の音量を前提に書かれています。現代ピアノで演奏する場合も、この背景を踏まえて音量や響きを考えることができます。

演奏のヒント

ピアノ

古典派の作品では、現代ピアノでも音量の上限を抑えると様式に近づきます。

フォルテピアノ

減衰が速いため、テンポと装飾の扱いが現代ピアノとは異なります。

混同しやすい用語

この指示が使われる曲

モーツァルト ピアノソナタ集

当時の楽器の音域と音量を前提に書かれています。

ベートーヴェン ピアノソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」

題名の Hammerklavier は、ピアノを指すドイツ語です。

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Harpsichordハープシコード(チェンバロ)

英語

爪ではじいて鳴らす鍵盤楽器

バロック時代を象徴する楽器。音量の強弱はつけにくいが、きらびやかで繊細な響きが魅力です。

ハープシコードは、弦を爪ではじいて鳴らす鍵盤楽器です。ピアノのように鍵を押す強さで音量を変えることができません。

発音の仕組み

鍵を押すと、ジャックと呼ばれる部品が持ち上がり、そこに取り付けられた爪(プレクトラム)が弦をはじきます。はじく動作は爪が弦を通過することで完結するため、鍵を押す速さは弦をはじく強さにほとんど影響しません。これが音量を変えられない理由です。ピアノは弦を叩く仕組みで、打つ速度が音量に直結します。この構造の違いが、両者の表現の違いを生んでいます。

音量を変える手段

打鍵で変えられない代わりに、別の手段があります。複数の弦の列(レジスター)を持つ楽器では、ストップの操作で鳴らす列を増減できます。鍵盤が2段ある楽器では、段を持ち替えることで音色と音量を変えられます。これらの切り替えは段階的なので、連続的なクレッシェンドは作れません。バロック音楽の強弱が段で切り替わる書き方は、この構造を前提としています。

演奏上の表現手段

音量が使えない代わりに、音の長さと出るタイミングが表現の中心になります。音を保つ長さを変える、和音の音をわずかにずらして鳴らす、装飾を加える、といった方法で重みや強調を作ります。同じ音を強く聞かせたいときは、その直前にわずかな間を置くと際立ちます。

呼び名

イタリア語では clavicembalo または cembalo、フランス語では clavecin、ドイツ語では Cembalo。日本語では「チェンバロ」が定着していますが、これはドイツ語・イタリア語由来の呼び方です。

演奏のヒント

ハープシコード

音量で強弱を作れない代わりに、アーティキュレーション(音の長さと切り方)で強弱に相当する表情を作ります。

混同しやすい用語

この指示が使われる曲

バッハ「ゴルトベルク変奏曲」

もともとハープシコードのために書かれた代表的な作品です。

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Clavicembaloクラヴィチェンバロ

イタリア語

チェンバロ

弦を弾く鍵盤楽器。バロック時代の中心。

Clavicembalo(チェンバロ、ハープシコード)は、弦を爪ではじいて音を出す鍵盤楽器。バロック音楽の中心を担いました。

はじく楽器

ピアノが弦をハンマーで打つのに対し、チェンバロは爪(プレクトラム)ではじきます。この違いから、打鍵の強さを変えても音量がほとんど変わりません。減衰も速く、音を保つことが困難です。バロック音楽に装飾音が多いのは、この減衰を補うためとも言われます。

表現の手段

音量で表現できないため、チェンバロでは音の長さと間の取り方が表現の中心になります。同じ音符でも、どこまで保つか、次の音との間をどう取るかで、まったく違う表情が生まれます。また、複数の鍵盤やストップを持つ楽器では、音色を切り替えることで段階的な変化を作ります。

通奏低音の担い手

バロックの合奏では、チェンバロが数字付き低音をもとに和音を即興で補いました。楽譜に書かれているのは低音と数字だけで、どう和音を配置するかは奏者に委ねられます。この役割は、現代でいえば伴奏の編曲を演奏しながら行うようなものです。

演奏のヒント

チェンバロ

音量が変わらないため、アーティキュレーションが主な表現手段になります。

通奏低音

数字付き低音の読み方を身につけると、和音の選択に自由が生まれます。

混同しやすい用語

この指示が使われる曲

スカルラッティ ソナタ集

チェンバロの機構を前提とした書法が徹底されています。

バッハ「ゴルトベルク変奏曲」

2段鍵盤のチェンバロを想定して書かれています。

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Clavichordクラヴィコード

英語

タンジェントで弦を突き上げて鳴らす鍵盤楽器

音量は非常に小さいが、鍵を押す指の圧力を揺らしてヴィブラート(ベーブンク)をかけられる鍵盤楽器です。

Clavichord(クラヴィコード)は、発音後も音の高さを揺らすビブラートをかけられる鍵盤楽器。

タンジェントが弦に触れ続ける

鍵盤を押すと、金属の小片(タンジェント)が弦を下から突き上げ、そのまま弦に接触し続けることで音を出す。ハープシコードのように弦を弾いて離れるのでも、ピアノのようにハンマーで叩いて跳ね返るのでもなく、発音後も鍵盤とタンジェントが弦に触れたままになる、数少ない鍵盤楽器の機構である。

ベーブンクという固有の奏法

タンジェントが弦に触れ続けていることを利用し、鍵盤を押した指の圧力を細かく揺らすことで、弦の張力をわずかに変化させてビブラートをかける奏法をベーブンク(Bebung)と呼ぶ。音量は非常に小さく、大きなホールでの演奏には向かないが、この繊細な表現力ゆえに家庭用の楽器として愛好された。

演奏のヒント

クラヴィコード

ベーブンクをかける際は、鍵盤を押し切った状態から指の圧力だけを細かく揺らします。指を持ち上げたり打ち直したりすると音が途切れてしまうため、鍵盤に触れたまま圧力だけを変化させる感覚をつかむことが要点です。

混同しやすい用語

この指示が使われる曲

C.P.E.バッハ「わがジルバーマン・クラヴィーアとの別れ」ロンド Wq.66

C.P.E.バッハが、手放す自分のクラヴィコードに寄せて書いたロンドです。

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